Introduction

  • 映画『不良少年3,000人の総番』は、不良文化が独特の熱を帯びたツッパリ全盛期の70年代を舞台にした青春“喧嘩”グラフィティにして、かつて一大ブームを巻き起こした人気シリーズ『ビー・バップ・ハイスクール』から連綿と受け継がれる“不良モノ”の原点ともいうべき作品である。原案・原作と共同脚本を務める作家・遠藤夏輝氏は、暴走族『ルート20カークラブ』の3代目リーダーを務めた人物。今回の映画化にあたっては、初版5万部が即完売するほど話題となった原作本『東京不良少年伝説』(ミリオン出版刊)でも綴られた自身の豊富な体験談をもとに、往時のツッパリたちのリアルな日常を活写。氏の呼びかけに応じて一堂に会した数多の名車・旧車が華を添える終盤の乱闘シーンは、数ある同ジャンルの作品のなかでも屈指の迫力をもつ名場面に仕上がった。主人公・千藤鷹也役を演じるのは、NHK大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』での京極高次役も記憶に新しい、いまもっとも注目される若手実力派俳優・斎藤工。カポエイラや合気道、ボクシングなどの格闘技にも精通するという彼のアクションは、主演ドラマ『クロヒョウ 龍が如く 新章』(10年/TBS系)や『QP』
  • (11年/日本テレビ)といった作品群でもすでに証明済み。彼のもつクールでスマートな魅力は、古きよき時代のツッパリ像に新たな息吹を吹きこんでくれるに違いない。また、相棒・菱川晃希役には、デビュー作がTVドラマ版『ビー・バップ・ハイスクール』(04年/TBS)のヒロシ役という経歴をもつ窪塚俊介。陰の実力者・坂本和輝役には『仮面ライダーオーズ/OOO』(11年/テレビ朝日)の仮面ライダーバース役で人気急上昇中の岩永洋昭。ヒロイン・高木恵里子役には『全日本国民的美少女コンテスト』出身の須藤温子と、フレッシュな顔ぶれが集結。そこに名女優・秋吉久美子や、ベテラン・堀田眞三らが脇を固める。ドキュメンタリー映画出身の監督、宮野ケイジが魅せる、香港ノワールのように暗くドライなトーンが斬新なキレのある演出と、若さあふれる役者陣の躍動──。近年ふたたび注目を集める『クローズZERO』や『ドロップ』といった、90年代以降の不良群像とはひと味違うツッパリムービーの傑作が、ここにまたひとつ誕生した!!